
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
7月25、26の2日間で開催された全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)県1次予選の男子。勝ち上がったのは臼杵と日田林工、県高校総体で準優勝した大分上野丘。そして、苦戦しながらも勝負強さを見せた大分工業だった。
大分工業は、2回戦の別府翔青戦でシュートが決まらず、焦りから思うような試合ができなかったが、「いいワンクッションになった」と福山浩史監督が振り返ったように、1次ラウンド突破を懸けた3回戦の大分雄城台戦では101得点をあげて勝利。内容は満足のいくものではなかったというが、勝利という成功体験が、経験値の少ない選手たちにとって今後の好材料になる試合となったようだ。
3年生が全員引退し、1、2年生のみで戦う初めての公式戦ということもあり、「どのくらいの試合ができるかわからない状態だったが、よく勝ってくれたと思う」と福山監督。今後の活躍を期待させてくれる試合をした選手をたたえた。経験値は少ないものの、中学時代ジュニアオールスターで活躍した川内遼太郎と森脇遊汰、明豊中出身で県高校総体でもベンチ入りした山本尭生など、実績のある1年生の活躍も見られた。
苦しみながらも1次ラウンドを突破した大分工業
今大会で福山監督が注視したのは「一人一人が、基本に忠実に」ということ。「できないことを無理にやるのではなく、それぞれが自分の得意なプレーを、出すべき場面で確実に発揮することが大切。単純なプレーでも、何度も続けば相手にとっては複雑なプレーに見える」と話したように、個々が自身の役割を認識し、それが重なることでチーム力に発展するような戦い方を目指した。
キャプテンの大村昂真(2年)は、「3年生が引退してまだ1週間で、チームとしてはまだまだだけど、トランジション(攻守の切り替え)を速くすることを意識して、アウトナンバー(オフェンス優位の状態)をつくれたのはよかった」と振り返った。また、今回ゲームキャプテンとして出場した築地択海(2年)は、「フリースローやイージーショットを外す場面が多かったけどリバウンドは意識して戦えた」と、これからの課題を見つけられる試合ができたようだ。
チームの目標はベスト4。「2次予選までの期間を大切にして、個々のスキルを伸ばしたい」(築地)、「個人の技術が上がればそれがチーム力になる。これから約3カ月間の練習の成果を出せるようにがんばりたい」(大村)と、2次予選に向けて厳しい練習を乗り越える。
2次ラウンドの目標はベスト4
(黒木ゆか)
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