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全国高校サッカー選手権県予選特集⑥ 強い矛で立ち向かう大分工業

全国高校サッカー選手権県予選特集⑥ 強い矛で立ち向かう大分工業

 10月19日から始まる全国高校サッカー選手権大会県予選特集。第3シードの大分工業は、新チームになって最初の公式戦となる2月の県高校新人大会で準優勝し、6月の県高校総体ではベスト8止まりとなったが、3年生最後の大会に向けてチームは団結している。

 

 チームの雰囲気は明るい。活気に満ち溢れ、一体感が感じられる。キャプテンの高野康巳(3年)の性格が大きな一因である。友成義朗監督は「常にポジティブで周りに気を配れる。自分がバカになり、周りを盛り上げることもできる」と評す。もちろん実力もある。1年生の頃からピッチに立ち、得意のドリブルで得点に絡んだ。今大会では、得点王と優勝を目標としている。

 

 このチームの特徴は攻撃的な選手が多いことだ。前線の選手だけでなく、守備的なポジションの選手も攻撃に絡む。基本は数的優位を保って、サイドを経由するパターンが多い。高野は「失点しても、それ以上を取り返す力がある」と胸を張る。ただ、守勢に回るとトーンダウンし、力を発揮できないことがしばしば。

 

 今大会までには立ち上がりの悪さを克服し、ある程度の守備のテコ入れは考えているが、攻撃力を落としてまで欠点改善を望んでいない。もろい盾を補う強い矛で立ち向かう。「その方が持ち味を発揮できる。自分たちのスタイルを貫いて勝ちたい」と友成監督は腹をくくっているが、「攻撃を倍増させるための秘策も1手、2手と考えている」と冗談めかして口にした言葉に自信がみなぎっていた。

 

チームの雰囲気は良く、一体感がある

 

 

■基本スタイル■

ポゼッションからのサイド攻撃カ

 

■攻守のメカニズム■

(攻撃)

ポゼッション 最優先・優先・中間・優先最優先 カウンター

(守備)

プレッシング 最優先・優先・中間・優先・最優先 リトリート

  

 攻撃はひと夏を超えてパスの質が上がった。右サイドには爆発的な推進力のある三重野千尋(3年)を据え、最前線にはポイントゲッターの高野が構える。数的有利をつくりボールを運べるため、この2人にタイミング良くパスが入れば得点の確率は高まる。

 

 失点はある程度は許容範囲であるが、勝ち上がるためには極力失点は抑えたい。選手の性格、適性を考え自陣で引いて守るよりは、積極的にボールを奪いにいく戦い方の方が得策だろう。守から攻が連動すれば、攻撃力はさらに増すはずだ。

練習からチーム状態の良さが伝わってくる

 

(柚野真也)

 

大会結果