国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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ハンドボール 少年女子 日本一目指し、生まれつつある一体感
茨城国体に臨むハンドボール少年女子チームは、今夏の全国高校総体で3位となった大分高校と大分鶴崎高校の選手で構成する選抜チームだ。九州ブロック大会では長崎、熊本の代表に快勝し、本大会出場を決めた。
今回の大分選抜は個々の能力が高い。8月の「第27回日韓中ジュニア交流競技会」に高校日本代表として出場した4人に、18歳以下の日本代表として「第8回女子ユースアジア選手権」に出場した2人と粒ぞろい。選手選考に当たって国体少年女子の瀧元泰昭監督(大分高校監督)は、「シンプルに力のある選手を選んだ」と話す。
ベースは大分高校の選手だが、そこにアクセントになり得る選手を加え、「守って走れる展開に持ち込めるチーム」(瀧元監督)を構築する。本大会まで合同で練習できる時間は少なく、細部を詰める作業は困難だ。それならば実力のある選手がストレスなくプレーできる環境をつくりたいところだが、瀧元監督は「たとえ力のある選手がそろっても勝てないのがハンドボール。最低限の約束事と目指す方向性を共有できなければ勝てない」と話す。
国体までチーム一丸となることが求められる
普段はライバル校である両校の選手が一つにまとまるのは難しい。取材した日が合同練習4回目だったこともあるのか、ギクシャクした感じは拭えない。瀧元監督は「目標を日本一と全員で決めた以上は、そこに向かって選手の意識が変わらなければ厳しい」と、勝つために必要なメンタリティーやチームワークを植え付ける作業に取り掛かっている。
中学2年のときに高橋唯(大分3年)と高橋舞(同)の双子の姉妹に誘われてハンドボールを始めた其田花音(大分鶴崎3年)は、選抜チームでプレーすることを誰よりも楽しみにしていた。「高校が離れた時から、こういう舞台に立つことを目標としてきた。2人(高橋姉妹)の日本代表や全国大会での活躍が刺激になっていた。チームプレーをすり合わせ、一つのチームになれるように遠慮せずに声を掛けたい」。其田が語ったように、選手自身もコート内外で共鳴しながら、本番モードに切り替わろうとしている。
目標は日本一。そのためには仲間意識とチームプレーの成熟度が必要となる。「このチームでインターハイで果たせなかった目標を達成したい」(高橋唯)、「この大会が高校最後の大会となるメンバーは多い。悔いのない試合にしたい」(高橋舞)。それぞれが強い思いを込めて同じ目標に突き進む。
日本一を狙うのに実力は十分
(柚野真也)