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九州地区高校野球大会県予選① 大分工業 優勝を自信に九州大会へ

九州地区高校野球大会県予選① 大分工業 優勝を自信に九州大会へ

 春のセンバツに出場した明豊、大分の活躍に刺激された県内の球児は多い。夏の全国高校野球選手権県予選に向けて、2校に迫るチームはどこか。第144回九州地区高校野球大会県予選でベスト4に入ったチームの戦いぶりを振り返り、収穫や課題を探る。第1回目は優勝した大分工業。

 

九州地区高校野球大会県予選で見えた4強の収穫と課題①

 

収穫:九州大会の出場権獲得

課題:リードしてからの試合運び

 

 シード校として着実に勝ち進み、28季ぶり3度目の優勝を手にした大分工業。決勝では情報科学を相手に延長戦までもつれる熱戦を制し、九州大会(20日開幕、鹿児島)の出場権を手にした。山本一孝監督は「明豊、大分は一歩リードした存在。この2校に追いつき、追い越すためには、九州大会で強豪校と対戦して自分たちの力を試したい」と話し、夏への試金石とする意向だ。

 

 今大会は打線が好調で、5試合で52得点と爆発した。3番キャプテンの今宮悠斗(3年)を軸に、思い切りの良いバッティングで切れ目がない。打撃を中心としたチームは、この冬は総合力を高めるためにグラウンドで実戦形式の練習に時間を費やした。「大味な試合にならないように基本を抑え、きっちり試合を終える意識を高めた」(山本監督)。

 

 準々決勝までは打ち勝つ野球で駒を進めたが、準決勝の大分舞鶴戦では投手陣がテンポよく投げ、守備にリズムを作り守り勝った。決勝はリードしてから得点を許す場面が散見したが、「諦めずに全員が最後まで集中した」と今宮。練習の成果が出るのはこれからだが、九州大会で一つでも多く試合をし、手応えと自信を深めたい。

 

攻守の軸となる今宮悠斗

 

監督インタビュー「狙っていた九州大会の出場権を得たのは成長の証」

 

 決勝は(乱打戦になったが)考えすぎず、開き直って戦えた。6回から、一応サインは出したが、選手に任せた。自分たちで考え勝ち取った九州大会の出場権。九州大会に出ることを目標に冬から準備してきた。狙った目標を達成できた。選手が頑張ってくれたし、成長の証だ。

 今大会は打線がつながり、普段通りの力を出してくれた。出来過ぎとは思っていない。想定内の結果。守備は日高翔太(3年)が中心であることは変わらないが、他の投手陣がしっかりつなぎ試合をつくった。全体的にエラーが多いのは今後の課題だ。

 私が常々選手に言っている「野球は後半勝負」を実戦してくれた。勝ちたい思いが焦りになった場面もあったが、キャプテンの今宮を中心にチームがまとまりを見せた。九州大会ではチーム力をワンランクアップして強豪校と対戦したい。そこで出た課題、収穫を夏の大会につなげることができればいい。

 

 

九州地区高校野球大会県予選 

②情報科学 守り勝つ野球を極める

③三重総合 心を整え、挑戦者として立ち向かう

④大分舞鶴 投手安定、課題は好機での1本

(柚野真也)