大分上野丘高校ラグビー部 佐藤武信(3年) file.827
ラグビー
県高校新人ラグビー大会 大分東明が圧勝し、念願の初優勝
県高校新人ラグビー大会の決勝戦が2月3日にあり、大分東明が36-5で大分舞鶴に快勝。悲願の初優勝を果たし、この大会における舞鶴の連覇を27回で止めた。
4年連続で同じ顔合わせとなった決勝戦。今年は形勢がいつもと違った。序盤から完全に流れを掌握したのは大分東明だった。開始6分、ラックからのパスをつなぎナンバーエイトのジョアペ・ナホ(1年)がトライを決めると、その後も攻守がかみ合った。展開の速いラグビーを見せ、前半で計5トライを奪い、無失点で試合を折り返した。
後半はややペースを落としたものの、反撃に出たい大分舞鶴の猛攻を我慢強く阻止する。さらに、キャプテンでスクラムハーフの若松納央(2年)がインゴールに飛び込み駄目押しのトライ。終盤で1トライを奪われたものの、そのまま逃げ切り圧勝した。
フォワードとバックス一体の攻撃スタイル
念願の優勝を手にした大分東明フィフティーンは、芝の上で何度も肩を抱き合い喜びを分かち合った。「序盤から自分たちのラグビーができた」と振り返る白田誠明監督が目指してきたのは、フォワードとバックスが一体となりボールを動かす攻撃スタイルだ。ブレイクダウンを制した後の展開の速さ、リズミカルなパス、タックルに屈しない強さ、相手の動きを読む洞察力。この日はすべてにおいて相手を圧倒した。足が止まった終了間際でも、大分舞鶴が得意とするモールをゴール際で粘り強く止める姿は、大きな成長を感じさせるものだった。
しかし、選手たちの顔に「やっと勝てた」という力みは全くなく、「やればできる」とただただ晴れやかな笑顔。若松は「全員が100%の力を出せれば大差で勝てると思っていた」と自信ものぞかせた。
15日からの九州高校新人大会では、全国選抜大会への出場を狙いさらなる躍進を誓う。白田監督は「今日はあくまでも(冬の)全国への通過点。優位なスタートを切ったが、これからシビアな戦いになると思う。やるべきことを一つひとつクリアしてきたい」と気持ちを引き締めた。
大差で初優勝を手にした大分東明
(冨松智陽)