OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

かにせん

その他

水泳 自分らしい泳ぎで力を出し切る 田中大寛(別府翔青2年)

水泳 自分らしい泳ぎで力を出し切る 田中大寛(別府翔青2年)

 高校生スイマーにとって夏から秋はトップシーズン。全国高校総体、ジュニアパンパシフィック大会(8月23~26日、フィジー)、福井しあわせ元気国体など国内外の大会に出場した田中大寛(別府翔青2年)は、最も忙しい夏を過ごした一人だ。「きついけど楽しい。モチベーションが下がることはない」と22日に行われた県高校新人大会に出場し、男子の50m自由形、200m自由形、200m個人メドレーの三つで大会新記録を出した。

 

 身長167㎝と小柄な田中だが、それを長所と捉えている。「体が小さい分、水の抵抗が少ない」と話し、「手足が長い方が有利だが、小柄だから負けると言われるのが一番悔しい。小さいなりに勝てることはある」と負けん気の強さを見せる。天性のバネに加え、高速キック(バタ足)を武器に、常にベストフォームを模索し、加速する。県高校新人大会ではベストコンディションにほど遠かったが、「悪いなりに調整して、そのときのベストが出せるようになった。どんな大会であっても無駄にしたくない」と貪欲に自分の泳ぎを追求する。

 

県新人大会では3種目で大会記録を更新

 

 ジュニアパンパシフィック大会で、周りの選手の向上心の高さに刺激を受けた。100m自由形で自己ベストの50秒68をマークしたとき、「ワンランク上にいけた」と手応えを感じて帰国した。「レース毎にルーティンを変えることも必要で、会場の雰囲気を楽しみ、自分(の気持ち)をのせることで力を引き出せることが分かった。どんな状況でも力を出し切る大切さが分かった」と言うように、一皮むけた。

 

 「まだまだ大会は残っている。来年につながる結果を出し、課題を見つけて冬に強化したい」。田中にとって今年は大きな目標に向かっての通過点に過ぎない。「世界で戦える選手になりたい。その過程で2020年の東京オリンピックを狙える位置にいたい」。世界大会を経験した小柄なスイマーは、世界との距離も自覚している。

 

世界で戦うことを目標とする田中大寛

 

(柚野真也)