
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
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「練習以上の力が出た。地元の応援が後押ししてくれた」と満面の笑顔で語った沢田幸太郎と小串豪。高田の3年生ペアが男子カヌースプリント・カナディアンペア(200m)で優勝した。地元開催の全国高校総体、いつもの練習場が会場となる「ホーム」で、同種目500mに続き2冠を達成した。
500mで優勝した勢いそのままに、2日後の200m決勝では落ち着いたレース展開を見せた。「2冠を狙っていたのでプレッシャーはなかった」と沢田。二人には共有イメージがあった。序盤に出遅れなければ一気に抜け出せる。沢田がテンポ良くこぎ、小串がバランスを保ち押し切る動きがシンクロする。小串は「鳥肌が立った」と勝利を確信する。中盤で先頭に並び、ラスト50mで先頭に立ち、逃げ切った。42秒102はベストタイム。仲良し二人組は「最高のレースになった」と抱き合った。
会心のレースで200mも日本一になった
二人の出会いは中学1年のとき。高田中に転校してきた沢田に声をかけたのが小串だった。すぐに意気投合し、友達になった。近所の知り合いの勧めで2年時にカヌーを始めた沢田が、今度は小串に「一緒にカヌーをしようよ」と声をかけた。そこから競うように練習し、水面を滑る楽しさに夢中になった。
高田高に入学し、ペアを組んだのは高校2年の県高校総体後。爆発的な瞬発力でスタートを得意とする小串と、スタミナを武器とする沢田。互いの特徴を出し切るまで時間はかかったが、照準を全国総体に合わせ、練習を重ねた。今年3月のカヌースプリント日本代表選手選考会(ジュニア)で2位となり、日本一が射程圏内となった。
「かみ合えば爆発的なスピードが出るのは分かっていた」(沢田)、「結果が出たことで自信になった」(小串)と調子を上げ、地元開催の全国総体で2度の頂点に立った。今大会でペアはいったん解散する。国スポは、沢田はシングル、小串は他の選手と組んでペアに出場する。「いつか一緒に乗れたらいいな」と語り合った二人は、同じ大学を目指すという。ペア復活は案外早そうだ。
仲良しペア沢田幸太郎(右)と小串豪
(柚野真也)
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