
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
2度目の全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)は不完全燃焼で終わった。女子2回戦で敗れた東九州龍谷の飯山エミリ(2年)は「練習してきたブロックができなかった」と悔やんだ。エースにボールを集めた共栄学園(東京)の攻撃を止めることができず、勢いづかせたことを反省した。「マークしていたが止めることができなかった。私が止めなければいけなかった。2度も先輩たちに春の高校バレーに連れてきてもらったのに、日本一になれなくて申し訳ない」
全国大会常連校の東九州龍谷で、1年生の頃から先発メンバーとしてコートに立った飯山は、身長184cm、最高到達点298cmの高さを武器にミドルブロッカーとして活躍する。飯山のポジションは東九州龍谷の核だ。卒業生には日本代表で活躍した岩坂名奈を筆頭に、最近では平山詩嫣、荒木彩花(ともに久光スプリングス)らがトップリーグで活躍しており、いやが応にも比較される。1年の頃から飯山を指導する竹内誠二コーチは「身体能力は彼女たち以上」と話すが、スパイクでは打てるコースの幅や威力、バリエーションが劣り、ブロックでも、相手の攻撃をしとめるブロックポイント、次の攻撃につなげるタッチの数が及ばない。
力を出しきれずに終わった春の高校バレー
それでも相原昇監督は「あの高さは絶対に武器となる。重心の移動やステップ、ジャンプ、手を出すタイミングなどの動き方をもう一度整理すればもっと成長できる」と話し、今後はミドルブロッカーだけでなく、攻撃に専念できるオポジットへのポジション変更も考えている。飯山自身も春の高校バレーで「スパイクは相手のブロックの上から打つことができた。ライト攻撃は得意だし、トスに合わせやすいのでオポジットもやってみたい」と意欲的だ。
飯山が憧れる選手の一人に、昨年卒業した室岡莉乃(日立Astemoリヴァーレ)がいる。「室岡さんのプレーやフォームを見て参考にしていた」と話す。ミドルブロッカーとして極めるのか、絶対的エースとしてオポジットに転向するのか。どちらにしても新チームの柱になることは間違いない。「3年生がバレーや生活面で見本となってくれた。東龍の伝統を引き継ぎ、日本一を目指したい」と、リーダーシップをとってチームをまとめる覚悟だ。
未完成な分だけ伸びしろは大きい。飯山の挑戦は始まったばかり。一つ一つのプレーが 日本一につながる。
新チームでは絶対的エースを目指す飯山エミリ
(柚野真也)
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