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3年生、夏物語 vol.11 ボート男子 日田高が勝ち取った、最後の夏にキラリと輝くメダル

3年生、夏物語 vol.11 ボート男子 日田高が勝ち取った、最後の夏にキラリと輝くメダル

 5人で組む最後の大会となった全国高校総体、ボート男子かじ付クォドルプルで日田が3位となった。小川尚志監督は「やってくれた!最後の最後で勝負強さを発揮した。3年生の姿を下級生は目に焼き付けたと思う」と喜んだ。

 

 3年生だけで組んだクォドルプルは、かじ取り役を担うコックス(だ手)の古閑杏児に平川大輝、高倉洸希、黒木嘉津才、井上康晴のクルー。ピタリと息を合わせ、先行逃げ切りを必勝パターンとする5人組は、「なんでも言い合える仲」(平川)。全国高校総体でも予選から準々決勝、準決勝まで、水面で大げんか。「こぎが速いとか、タイミングを合わせろとか怒鳴り合い」(高倉)。それでも陸に上がれば仲良し。3月の全国高校選抜大会では7位と決勝を逃した苦い思いがあり、メダル取りに向けて心を一つにした。

 

チームワークでメダルを勝ち取った

 

 「今までで一番緊張したけど、メダルを取るという明確な目標があったので落ち着けた」(黒木)。決勝は最初から飛ばす。古閑の掛け声に、平川が大きなストロークでリズムを取り、他の3人がタイミングを合わせる。小川監督は「艇を止めることなく滑るように進んだ」と勝利を確信した。他艇が終盤勝負に持ち込んだが、最後は気合い。「途中まで意識はあったが、最後はがむしゃらにこいだ」(黒木)。

 

 大会が終わり、新学期がスタート。国体が中止となり、高校で競技を終える者は引退し、この先も続ける者は今も練習に参加する。古閑は「メダルを取って終えることができて幸せ。メダルを見るとじわりじわりと込み上げるものがある」とうれしそうに語った。

 

前列左から高倉、古閑、後列左から平川、井上、黒木

 

 

(柚野真也)