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全国高校選抜大会 重量挙げ男子 力だけでは届かぬ頂点 福島和真(国東2年) 【大分県】

全国高校選抜大会 重量挙げ男子 力だけでは届かぬ頂点 福島和真(国東2年) 【大分県】

 バーベルが床を離れる一瞬に、すべてが宿る。力だけでは届かない領域があることを、福島和真(国東2年)は初めて思い知らされた。

 全国高校選抜大会の重量挙げ男子94キロ級。スナッチ100キロ、クリーン&ジャーク133キロで福島は4位に入賞した。中学3年時には全国制覇を成し遂げ、今年1月の九州高校新人大会も制した逸材。それでもなお「力だけでは勝てない」という現実が、はっきりと突きつけられた大会だった。

 「緊張感はすごくあった」。高校での初めての全国舞台。これまで経験してきた全国大会とは、空気が違った。階級も89キロ級から94キロ級へと上がり、対峙する相手も一段と力のある選手へと変わった。結果として残した4位という数字。その裏側にあったのは、確かな手応えと鮮明になった課題である。

全国選抜で4位になった福島

 福島が重量挙げと出合ったのは小学校5年生のとき。体験教室に参加したことがきっかけだった。一度は「きつい」と感じて競技から離れたが、中学1年の冬に再び戻ってくる。「もう一度やってみたい」。その純粋な思いが、再スタートを後押しした。

 競技の魅力は「頑張れば頑張るほど結果がついてくること」。その言葉通り、福島は力を伸ばしてきた。とりわけ下半身の強さには自信がある。クリーン&ジャークではパワーで押し切る場面も多い。自己ベストはスナッチ110キロ、クリーン&ジャーク135キロ。数字だけ見れば、すでに全国上位の水準にある。

 だが、その「強さ」が同時に課題でもあった。力みに頼るあまりバーの軌道が乱れる。腕が先に動き、足の力をうまく伝えきれない。本来は全身の連動、瞬発力、スピード、そしてタイミングが噛み合って初めて成立する競技である。にもかかわらず、パワーでねじ伏せようとする癖が精度を鈍らせていた。

「技術向上が日本一の近道」と語った

 だからこそ、今取り組むべきは「技術」である。床からの引き上げ、セカンドプル、キャッチまでの一連の動作を徹底的に磨く。バーと体の距離を保ち、最短の軌道で引き上げる理想のフォームを体に染み込ませる。ウォームアップから同じ動作を繰り返し、神経系を研ぎ澄ませることで、再現性を高めていく。

 「自分は力があると思っている」。そう言い切る裏には揺るぎない自信がある。だが同時に「このままでは勝てない」という現実も受け止めている。中学時代から掲げてきた「全国優勝」という目標。その距離を今回の4位が具体的に示した。

 次に見据えるのは九州総体、そして全国総体だ。掲げた目標はスナッチ115キロ、クリーン&ジャーク145キロ。その数字の先に、日本一があると信じている。福島は、まだ完成していない。だからこそ面白い。力という土台の上に、技術という精度が積み上がったとき、そのポテンシャルは一気に解き放たれるはずだ。


(柚野真也)

大会結果