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大分東明珠算・電卓部 4年連続の快挙の背景にある日々の努力 【大分県】

大分東明珠算・電卓部 4年連続の快挙の背景にある日々の努力 【大分県】

 全国大会の常連として知られる大分東明高校珠算・電卓部。12人の部員が放課後の教室で指を動かし、互いに刺激し合いながら技術を磨いている。集中した空気の中、電卓をたたく音と玉をはじく音が響く。

 6月にあった「第72回全国高校・第77回全九州高校ビジネス計算競技大会大分県予選」では、電卓の部で団体優勝。個人でも川野隆哉(3年)が読上算、応用計算の2種目を制し、個人総合優勝を果たした。珠算の部でも森永愛梨(同)が読上算と応用計算で優勝し、団体も準優勝。2人を中心に部全体が高い集中力を発揮し、九州大会への切符を手にした。

活動はほぼ毎日。日々の努力が強さの秘訣になっている

 続く「第77回全九州高校ビジネス計算競技大会」には九州各県から129人が出場。川野が電卓の部読上算で優勝し、個人総合でも優秀賞を獲得するなど、東明勢が存在感を示した。勢いそのままに挑んだ全国大会では、川野が電卓読上算で頂点に立ち、部として4年連続の全国制覇を達成した。

 長年指導を続ける竹島広道教諭は「とにかく毎日練習して指を動かすことが大切。地道に続ける姿勢が結果を生む」と語る。選手たちはその言葉を胸に、日々の反復練習を欠かさない。「教えを素直に受け止め、自分の課題を見つけて努力できる生徒が多い」と竹島教諭は目を細める。

 部長の森永は「良い時は喜び合い、くじけそうな時は支え合う仲間の存在が励みになっている」と笑顔を見せた。技術を競い合うだけでなく、互いを尊重し、前向きに成長していくチームワークこそが最大の強みである。

 全国的に部員数が決して多くはない珠算・電卓部だが、大きな舞台を経験し、自分なりの目標が持てることは人としての成長にもつながっている。竹島教諭は「生徒それぞれに可能性はある中で、1番大切なのは生徒自身のチャレンジ精神。良いライバルを見つけ、励まし合いながら成長してほしい」と話す。生徒一人一人の特性を見極める指導のもと、来年もまたチームワークを高め、全国の舞台を目指していく。

来年も全国大会を目指す


(塩月なつみ)