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ウインターカップ前夜 火花散るライバル関係 注目の視線が交差する 男子編(2) 【大分県】

ウインターカップ前夜 火花散るライバル関係 注目の視線が交差する 男子編(2) 【大分県】

全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)県予選を目前に、今大会の注目選手を紹介するとともに、「いま気になる選手」を聞いた。そこにはライバルへの敬意、負けられない思いが交錯していた。コートの上で火花を散らす選手たちは、互いに認め合うことで強くなる。注目の選手たちが語る“もうひとりの注目選手”。その言葉の先に、今大会のドラマが見えてくる。


知名勝真(別府溝部学園3年)
2007年6月8日生まれ、173cm、65kg。松島中学出身(沖縄県)、前所属チームはSTANDARD。ポジションはポイントガード

 姉はWリーグ・シャンソン化粧品の司令塔、知名祐里。バスケット一家に育ち、ゲームキャプテンとしてコートを統率する。ジュリアンとポール、2本柱の得点が止まった時に流れを変える存在であり、勝負所で輝く。3点シュートの精度は高く、ジャンプシュートでも確実に得点できる。さらに最近はドライブの速さに磨きがかかり、攻撃の幅を広げている。2年時からベンチ入りを果たしながらも、宿敵・柳ケ浦にはまだ一度も勝てていない。「何度も戦ってきたからこそ、相手の手の内は分かっている。あとは気持ちの勝負」と語るその目は、因縁のライバルを超える決意に満ちている。

気になる選手
古謝脩斗(柳ケ浦3年)
 試合を組み立て、周りの良さを引き出せる選手。6月の県高校総体では柳ケ浦対策が十分ではなかったが、今回はかなり研究している。まずは古謝を抑えて、自分たちのペースで試合ができるようにしたい。失点を50点以内に抑えて、自分が20点決めれば勝つ。


吉田陽汰(藤蔭3年)
2007年7月3日生まれ、171cm、71kg。千種中学出身(愛知県)、前所属チームは名古屋ダイヤモンドドルフィンズUー15。ポジションはシューティングガード 

 入学当初から試合に出場し続け、今では“ベンチから出てくるエース”として存在感を放つ。吉田がコートに立つ瞬間、試合の流れが変わる。西山泰加監督が重視するのは、シックスマンの爆発力だ。「吉田がいるからスタートの5人が思い切りプレーできる」と監督は信頼を寄せる。この1年でディフェンスの強度が増し、3ポイントの成功率も飛躍的に向上した。攻守でチームを活性化させるそのエネルギーは、まさに切り札。「自分たちの攻撃的スタイルで攻め勝ちたい」と語るラストイヤー。ベンチから放たれる一撃が、勝負の流れを決定づける。

気になる選手
甲斐翔大(大分舞鶴3年)
 公式戦でも練習試合でも何回も対戦してきた。1年の頃から試合に出ており、今はキャプテンであり、エースでもあることも同じ。だからこそ負けたくない。お互い準決勝で留学生のいるチームとの対戦を控えているが、そこに勝って決勝で対戦したい。


儀間クリスチャン(柳ケ浦3年)
2007年11月20日生まれ、192cm、80kg。港川中学出身(沖縄県)。ポジションはパワーフォワード 

 かつてはメンタルの弱さがプレーに影を落としていたが、全国の舞台を重ねる中で心の波は次第に小さくなった。いまではチームを勢いづける存在である。長い手足を生かしたリバウンドは最大の武器。高い打点でボールをつかみ取ると同時に、会場の空気を一変させる力を持つ。運動能力が高く、身長にも恵まれ、ウイングスパンの長さを生かしたディフェンスも光る。相手の攻撃を止め、速攻の起点となるプレーで流れをつかむ。「チームに流れを呼び込み、もう一度ウインターカップに出たい」と語るその表情には、成長の証と覚悟がにじんでいる。

気になる選手
スタークス・ジュリアン・リトルジョー(別府溝部学園3年)
 身体能力が高く、爆発的な得点力がある。これまで対戦して、何度も苦しめられた。対戦すればジュリアンにマークをつかれると思うので、インサイド勝負で体力を消耗させて、オフェンスで力を発揮できないようにしたい。

(柚野真也)

大会結果

2023年度