
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
春の高校バレー連覇を狙う東九州龍谷(東龍)は県予選準決勝で国東に快勝。第1セット25-9、第2セット25-10と寄せ付けなかった。
試合は終始、東龍ペースで進んだ。代名詞である高速コンビバレーが機能し、開始直後からエース室岡莉乃(3年)の鋭いスパイクが連続してコートに刺さり、会場が沸いた。ミスから失点する場面もあったがレシーブが安定し、「打倒東龍」に燃える国東に最後まで付け入る隙を与えなかった。試合後、竹内誠二監督が「練習してきたことが形になりつつある」と語ったように、仕上がりの順調さを物語る試合内容だった。
決勝戦の相手は7年連続となる大分商業。「圧勝よりも確実な勝利を目指したい」という室岡。勝つことを義務付けられたチームが見据える先は全国の舞台だが、県予選においても王者に油断はない。もちろん手を抜くことなど考えもしない。目の前の相手にシンプルに全力を尽くす。
もう一つの準決勝は大分商業対臼杵。セットカウント2-0で大分商業に軍配が上がった。
大分商業は1セット目、序盤から苦戦した。森栄一郎監督が「若いチームだけに毎回試合の入りが課題」と話すように、選手たちには硬さが目立ち、“らしさ”がなりを潜めた。しかし、2セット目に入ると雰囲気が変わる。開始直後にエースの嵯峨暖菜(2年)がキレのいいスパイクを決めると目に見えて動きが良くなる。勢いに乗ると大分商業は強い。持ち味であるレシーブは粘りを増し、中盤以降、一方的な試合展開となった。
試合後、キャプテンの筌瀬穂花(3年)は、「(1セット目は)気持ちが緩んでいたが、試合中に団結力を取り戻すことができた」と話し、決勝に向け「レシーブ力を鍛え、プレーが単調にならないようにバリエーションを増やしたい」と意気込みを語った。積極的に声を掛け合い、互いを鼓舞する姿が目立った大分商業。粘りのバレーボールに、団結力という最大の武器を加え、悲願の優勝を目指す。
東龍 室岡莉乃(3年)
2002年6月16日生まれ、アウトサイドヒッター、162cm、上毛中学校出身
準決勝を終えての感想は?
ミスから相手に点をあげてしまう場面があり、もったいないと感じた。自分たちのミスを最小限にして、チームの持ち味である速いバレーをしっかり実践していきたい。雰囲気がいいときはレシーブが安定し、うまく攻撃につなげることができたと思う。特にライト攻撃が良かった。
キャプテンとして心掛けていたことはありますか?
レシーブの連携が大事なので、今回の試合だけでなく、誰がどこを取るかなど細かい部分まで見て、積極的に声掛けをするようにしている。
決勝戦への意気込みを聞かせてください。
圧勝したいとは考えていない。3年生にとっては最後の大会。僅差でもいいので確実に勝ちにいきたい。私たちは身長が高くないので、レシーブの精度を上げ、安定させる必要がある。それができないと全国でも身長の高いチームと対等に戦えないと思っている。
大分商業 筌瀬穂花(3年)
2003年1月23日、 ライト、168cm、戸次中学校出身
準決勝を終えての感想は?
1セット目は出だしが良くなかった。1、2年生が多く、緊張していたというのもあるが、最大の原因は気持ちが緩んでいたこと。みんなで声を掛け合い、最後の方でようやく団結することができた。それが(圧勝した)2セット目の結果につながったと思う。
1、2年生がチームの中心ですが、どういう心境で試合に臨みましたか?
プレー面では劣るかもしれないが、気持ちの面では全力でみんなを支えて引っ張っていきたい。そのために声掛けを心掛けているが、今日は試合の入りで緊張をほぐしてあげることができなかったことが反省点。
決勝戦への意気込みを聞かせてください。
大分商業は1、2年生が強い。いつも通りのプレーができればいい試合ができると思っている。東龍も弱いところがあるので、そこを突けるよう、決勝までの短い期間に一人一人が考えながらしっかり練習したいと思う。
(甲斐理恵)
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