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空手道女子 自主性を重んじる大分南高校 対応力が問われる期間となる

空手道女子 自主性を重んじる大分南高校 対応力が問われる期間となる

 部活動の自粛が続く。全国高校選抜大会の空手女子団体組手に出場が決まっていた大分南は、大会の中止を受け“対応力”を磨く期間を過ごす。「中止の知らせを受けたときは選手にどう伝えるか悩んだが、このような状況でもプラスに捉えられるのが対応力だと思っている」と高橋誠監督。これまで選手に「何事においても冷静に対処できる心を持とう」と伝えていたことが発揮されそうだ。

 

 1年生3人、2年生1人の少数で新チームがスタートしたときから、アクシデントはつきものだった。ギリギリの人数で試合をこなし、やりくりしていた。昨年11月の全九州高校新人大会では強豪校との接戦を制し、3位で全国高校選抜大会の出場権を得た。「奇跡と言ったら選手には失礼だが、持てる力以上のものを発揮してくれた」と高橋監督。それぞれが役割を自覚し、集中力と勝負強さで勝利を呼び込んだ。

 

部活動自粛中は対応力を磨く

 

 勝ち頭の首藤麗実(1年)は「(九州大会は)どっちが勝ってもおかしくないギリギリの試合が多かったが、冷静に有利なのか不利なのかを判断して客観的に試合を運べた」と勝因を挙げた。だが、今のままでは全国大会では厳しい結果になると思っていた。「大会が中止になったことは残念だが、どんな相手でも対等に戦えるような対応力を身につけるチャンスだと思っている」と、部活動再開までを自分を見つめ直す期間とする。「軸が安定していない」と自分に足りない部分も自覚しており、改善に時間を充てる。

 

 高橋監督は、「4月になれば新1年生が加わる。新しい環境になるので、そのときまでにしっかり頭を整理して、いいスタートが切れるようになればいい。練習できなかった時間が無駄でなかったと、成長した姿を見せてほしい」と選手に伝えている。高橋監督は常々、「特別なことをする必要はないが、自分で考えて工夫できる選手になってほしい」と話しており、自主練も個人の判断に委ねている。自主性と対応力が問われる期間となる。

 

軸の安定が課題と話す首藤麗実

 

 

(柚野真也)