
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
「課題が見つかった大会となった」。自転車の全国高校選抜大会の女子スクラッチで8位入賞となった是永ゆうき(3年)は、初めての大舞台を経験して自分の現在地を確認できたという。地元開催となったロードレースでは完走できなかった悔しさもあり、「出だしが悪い。スタートの強化に取り組みたい」との言葉に力がこもる。
小学4年から3年間を野球、中学の3年間をソフトボールに情熱を注いだ是永は、高校入学を機に興味のあった自転車に転向する。「すべての責任が自分にかかる個人競技で、どれだけ結果を出せるか試したかった」。女子部員は2学年上に先輩がいたが、今は是永のみ。昨年1年間は男子と同じメニューを必死にこなした。「男子に付いていけば女子でトップになれる。ちぎられない(引き離されない)ように必死で付いていった」。
全国選抜ではスクラッチとロードレースに出場した是永ゆうき
野球、ソフトボールでは先頭を切る1番打者として活躍。自転車に転向してからも自分から勝負を仕掛けるスタイルは変わらない。先攻逃げ切りこそが信条だったが、全国の舞台では「強豪校に名前負けした。スクラッチではスプリント勝負である程度は力を出せたが、ロードレースでは苦手な登りを意識してしまい、勝負する前にちぎられた」と自分のスタイルを出せなかったことが悔しかった。
「強くなりたい、上を狙いたい」。自他ともに認める負けず嫌いは、全国高校総体をリベンジの場と捉えている。「とにかく自転車に乗って力を付けるしかない。こいだ時間がそのまま力になるのが自転車。ぶっちぎりで優勝できる力を付けたい」。レベルが高くなれば攻めるアタックは勝つための常とう手段。ちぎり合いを制しトップゴールを思い描く。「一度失敗してもあきらめない、何度も攻撃を繰り返せるような体力を付けたい」。
全国高校総体では優勝が目標
(柚野真也)
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