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県高校総体前特集 バスケットボール女子(1) 頭ひとつ抜けた大分が優勝候補本命

県高校総体前特集 バスケットボール女子(1) 頭ひとつ抜けた大分が優勝候補本命

 バスケットボールの夏の高校王者を決める全国高校総体(インターハイ)に向けて、県予選がおよそ1カ月後に控える。大会を前に、3月の県高校新人大会で上位となった実力校の現在地を探る。

 女子の第1回は、昨年末の全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)で全国デビューを飾った大分。今年はインターハイ、ウインターカップのW出場はもちろん、全国で勝てるチームを目指す。

 

■昨年度の主な成績■

県高校新人大会 優勝

全国高校選手権県予選 優勝

県高校総体 準々決勝棄権

 

 ウインターカップに出場した先発メンバーがそのまま残った新チームは、県内では頭ひとつ抜けた存在だ。ただ、コロナ禍で、年明けから全員そろってまとまった練習ができていない。3月の県高校新人大会では練習不足が顕著で、ベストメンバーもそろわなかった。それでも優勝できたのは底力があるということ。

 

 練習や試合ではマスクを着用し、手洗い・うがいを徹底。楠本哲二監督は「マスクをした状態で動くのだから相当な負荷がかかる。外すわけにもいかないから、強度のかからない練習になる。試合でも無理は言えない」と嘆く。ウインターカップを終えて県高校新人大会までを第1期、そこから九州新人大会、4月の南九州四県対抗選手権大会(南九)までを第2期と中期強化プランを考えていたが、「すべての計画が遅れている」。

 

南九でも強さを証明した大分

 

 九州新人大会は中止となったが、今月23日から開催された南九では、他県の第1代表と3試合できたことが唯一の収穫となった。楠本監督は「強い相手と試合をしないと勉強できないことがある。県内の大会では見えにくかった、ミスや守備のほころびが明らかになった」と振り返る。「強化してきたゾーンディフェンスを試すことができたが、サボろうとする選手がいる。まだまだ苦しまないとダメだね」とボヤくが、3戦全勝したからか、心なしか語尾が柔らかい。

 

 南九を終えて選手も手応えを感じている。キャプテンの岐津桜華(3年)は「県新人大会の頃はチームとしてまとまりがなかったけど、南九を終えて、3年生を中心に『全国でベスト8を目指そう』と本気で思うようになった」と話し、司令塔の梶西未知(同)は「県内では通用したゾーンディフェンスが県外の相手には通用しない。個人的には40分走り続ける体力をつけたい」と課題が明確になったようだ。

 県高校総体まで約1カ月。昨年も優勝候補筆頭に挙げられながら、校内で新型コロナウイルス感染者が出たため棄権した。岐津は「今年は絶対にインターハイに行く。県大会で圧倒して勢いをつけたい」とみんなの思いを代弁した。

 

試合をコントロールする梶西未知

 

 

(柚野真也)