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九州地区高校野球大会直前特集④ 安定感のある投手を備える津久見、打線がカギを握る

九州地区高校野球大会直前特集④ 安定感のある投手を備える津久見、打線がカギを握る

 「この大会で県ナンバーワンになっておきたかった」と津久見の藤丸崇監督。4月の九州地区高校野球大会県予選の準決勝で敗れたときの言葉だ。新チームになって最初の公式大会となる昨年9月の「県高校野球選手権大会」で明豊に勝利して優勝。10月の「九州地区高校野球大会県予選」では準決勝で敗れ、九州大会出場がかなわなかった。「ここで夏に向けて勢いをつけたかったが」と悔しがったが、「負けて学ぶこともある」と語った言葉も本音だ。

 

 負けた試合はいずれも1点差。藤丸監督は「気持ちが入るとガチガチになり、こう着した試合となる。ここでという場面で気負ってしまう」と分析。得点圏に走者を進めながらあと1本が出ない、抑えどころで失策が出る。課題が明確になったことで、「これからの練習が大事になる。いい勉強になった。トーナメントを勝ち抜くためにはやはり先制すると試合がつくりやすくなる。この辺りをもう一度整理したい」(藤丸監督)と前向きに捉えている。

 

2本柱の一人、鶴田星斗

 

 収穫も少なくない。鶴田星斗(3年)は球速が140㌔を超え、制球も定まった。抜群の安定感があるエース林田夢大(3年)に頼ることが多かったが、4月の大会では背番号1を付けたことで2本柱の一人としての自覚が芽生えた。2投手とも連投可能なタフさがあり、大崩れする心配もなさそう。打線は1番の法輪大道(3年)が状況に応じたバッティングで出塁率を上げた。藤丸監督は「走りを絡めたバントの印象が強かったがコンスタントに振れるようになった」とさらなる成長を期待する。冬場に筋力トレーニングと技術向上に多くの時間を割いたチームの成果は、これから花開くことになる

 

 キャプテンの国広遥斗(3年)は「流れの中で野球ができるようになったが、(過去の大会では)準決勝で2回負けている。相手が強くなったときに、いかに勝負どころで平常心でプレーできるかになってくる。九州大会は強い相手が初戦から続くので、一試合一試合を大事にしたい」と課題克服の場として臨む。

 

一冬越えて成長した法輪大道

 

 

(柚野真也)