九州地区高校野球大会県予選 全試合で圧勝した明豊が優勝

2020/10/13
  • 高校野球

九州地区高校野球大会県予選

2回戦  9−2大分工業(7回コールド)

3回戦  9−1安心院・日田(7回コールド)

準々決勝 13−2大分舞鶴(5回コールド)

準決勝  10−1藤蔭

決勝   20−0大分商業

 

 春のセンバツ甲子園への第一歩となる「第147回九州地区高校野球大会県予選」の決勝は、昨年と同じカードとなった。明豊が序盤から一度も流れを渡すことなく大分商業に20−0で勝利し、優勝した。

 

 春、夏の全国高校大会で通算11回の出場を誇る明豊は、新チームとなった8月の県高校野球選手権大会支部予選で川崎絢平監督に、「ここ5年間のチームで一番弱い」と評価される。だが、「あきらめる必要はない。勝つための方法はある」と言われ、奮起した。キャプテンの幸修也(2年)は「先輩たちに比べて個々の能力は劣るが、チームとしてできることはある」と、自分たちの野球とは何かを考えたという。

 

 まず実行したことが、監督の要求に応えること。長打を打てないなら、つないで切れ目のない打線を目指す。犠打と犠飛、盗塁など機動力を生かした攻撃を目指した。川崎監督は、「昨年に比べ大砲がいない。今年はピストル打線」と笑ったが、素直で謙虚な選手が多い新チームに手応えを感じていた。「僕らの要求に選手は全部応える。『こうやれば勝てますよね』と次から次と求められるので、こっちのプレッシャーが大きい」とは苦笑い混じりの打ち明け話。選手の勝ちたい思いが指導者の想像を超える成長を促し、試合を重ねるごとに監督の思考の部分と選手のプレーがかみ合った。今大会は初戦から大量得点で頂点まで突き抜けた。ただ、そのスコアを見て驚くのが、ヒット数より得点数が上回る試合が多かったことだ。決勝戦はヒット数12に対し20得点。この数字が示すように、残塁が少なく、得点機を作り出す術を全選手が共有できている。

 

決勝戦で完封した太田虎次朗

 

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ