大分舞鶴高校 40連覇の先に見えた目標

2017/06/22
  • 高校総体

 新興勢力として力をつけてきた大分東明。40連覇の偉大な記録に挑戦する大分舞鶴にとって、波に乗る相手は少々不気味だったはず。しかし、終わって見れば82得点、75点差で圧勝した。番狂わせの気配は全くなかった。それほど大分舞鶴の強さは群を抜いている。

 

 キャプテンの富田晴大は、「試合の入りが良かった。一気に点が取れた。強いラン、強いゲイン。一歩一歩前にアタックする戦術が浸透している」と自信を示した。FWの突破力に加え、4月から赴任した堀尾大輔監督の下でBKの素早い展開、正確なパスワーク……。すべてで相手を圧倒した。堀尾監督は「まだまだBKの力が物足りない。FWが切り崩してくれているのでBKが仕留めないと全国では勝てない」と勝って兜の緒を締めた。

 

 今年のチームは日本代表候補がいないが一体感がある。相手ボールになれば突き刺さるようなタックルで攻撃を止め、逆に相手の反則を誘っては陣地を回復する。相手ゴール前に攻め込んで密集サイドを機敏に突くこともあれば、空いたスペースに展開することもできる。しぶとい守りと一気の攻め。その切り替えが速く滑らかだった。

 

 王者・大分舞鶴の真価が問われるのは全国での舞台だ。堀尾監督は「BKとFWの連動ができて、ようやく全国の土俵に上がれる。まだまだ突き詰めなければいけないことが多い」と先を見据える。富田キャプテンはきっぱり「全国で勝つための練習をしている。その成果を試すだけ」。古豪復活に期待は高まる。(柚野真也)

 

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