東九州龍谷高校 高校三冠に向けて好調スタート
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県高校総体直前特集 バレーボール女子#01 東九州龍谷高校
6月の県高校総体に向けて、各校の新陣容が固まり始めた。今年も県内のバレーボール女子は東九州龍谷(東龍)が優勝候補の大本命であり、2位を臼杵、国東、大分商業の3校で争うことになりそうだ。数年来この序列に変わりはない。4月21、22日に行われた「全九州バレーボール総合選手権大会県予選会」での戦いを振り返りながら、県高校総体に向けた強豪校、注目選手を紹介する。
今年度の全日本女子バレーボールチームの登録メンバーに選ばれた大エース中川美柚(久光製薬スプリングス)が卒業しても東龍の強さに変わりはない。なぜなら昨年度の高校年代の3大タイトルとなる全国高校総体優勝、国体、春の高校バレーで準優勝した主力メンバーが残っているからだ。「今年のチームは日本一になった達成感、日本一にあと一歩及ぼなかった悔しさを味わった。成功体験と失敗を得て一回り大きくなった」と相原昇監督。新チームになってから公式戦は県内だけでなく九州でも負けたことがない。
選手の意識は高く、「目指すところは日本一。全員が同じ目的を持っている。それが東龍の強さだと思う」とはセッターの園田風音(3年)。日本一になるためには何が必要かを、練習から考えている。「トスの高さ、スピード、タイミングを毎日チェックしている。ベストなトスを上げるためにサーブレシーブの質を要求している」。前チームの中川のように絶対的なエースがいないからこそ、速攻バレーを追求しているのだ。身長180cmを超える平山詩嫣(3年)と荒木彩花(2年)のミドルブロッカーに、高い身体能力を備える合屋咲希と強打の梅津憂理の3年生ウイングスパイカーは昨年からレベルアップし、彼女たちを操る司令塔の園田は左右のサイド、中央にトスを散らし、高低差をつけたバリエーションの多いトスで相手ブロッカーを困惑させる。
全九州バレーボール総合選手権大会県予選会では、園田のトスワークに相手ブロックがついていけず、フリーでスパイクを打ち込む場面が数多く見られた。「今年のチームはセッターで勝つ」と相原監督の言葉どおり指揮官の思い描くバレーを体現している。強力なスパイカー陣に試合の機微を感じトスを上げることのできるセッター。レシーブがさらに安定すれば2009年以来の高校三冠への期待は高まる。
高速バレーを追求する攻撃陣