九州高校ライフル射撃選手権大会 野村一生(別府翔青2年) 心を研ぎ澄ましつかんだ九州王者 【大分県】
2025/06/23
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決勝は白熱した。予選2位で通過し、迎えたファイナル。上位3人が僅差で競り合う中、野村はわずか0.2点差での逃げ切り勝ちだった。技術とともに、最後にものを言ったのは「場数」だった。
「調子がいい時は、トリガーを引いた瞬間に的の中心が光って見える」。そんな「ゾーン」の感覚が今回は訪れなかったという。だが、野村は焦らず、自分を信じて撃ち続けた。「一発一発に集中する」。このスタンスにたどり着いたのは、つい最近のことだという。
点数と順位が明確な競技において、かつては「結果」がプレッシャーだった。しかし今は違う。銃と正面から向き合い、勝ち負けではなく、自分のパフォーマンスと向き合えるようになった。それが、この大会での野村の一番の成長だったのかもしれない。
7月には全日本高校生スポーツ射撃選手権が控える。そしてその先には国民スポーツ大会(国スポ)。野村は「悔いのない結果を出したい。国スポでも上位を狙う」と力強く語る。ようやく見えた勝利の先に、今度はより高い目標が待っている。
「全国大会で上位を目指す」と意気込む
(柚野真也)