県高校総体前特集 サッカー男子(6) 反撃の県総体へ、大分の真価が問われる 【大分県】
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県高校総体まで1カ月を切った。新チームで最初の公式戦となった県高校新人大会を経て、4月に1年生が加わり、どのチームも熟成に余念がない。今企画では高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部)に参戦するチームを中心に現状と強化ポイントをチェックし、キャプテンに意気込みを聞いた。第6回は、昨年度の主要大会で優勝にあと一歩届かなかった悔しさを力に変え、4年ぶりの栄冠を狙う大分を紹介する。
【昨年度の主な成績】
高円宮杯JFA U-18 プリンスリーグ九州(2部) 10位
県高校新人大会 準優勝
全国高校選手権県予選 準優勝
県高校総体 準優勝
昨年度、県内主要大会で準優勝が続いた大分。高円宮杯プリンスリーグ九州2部では10位に沈み、今季のOFAリーグでも思うような結果が出ていない。それでも、チームの士気は高い。4年ぶりの県高校総体優勝に向けて、着実に力を蓄えている。
攻撃陣の中心は、ストライカーの松岡祐太(3年)がいる。サイドにはスピードのある選手がそろい、縦への突破からのフィニッシュが持ち味だ。ただし、今季の最大の課題は「決め切る力」。OFAリーグの鶴崎工業戦では数多くの決定機をつくりながら、得点に結びつけることができず、0-3で敗戦を喫した。岡松克治監督は「精度が上がれば守備にも余裕が生まれる」と語る。攻守のバランスは、フィニッシュの完成度にかかっている。
フォーメーションにも柔軟性が求められている。現在は4-3-3を基本とするが、引いて守る相手への対応策として、前線の枚数を増やす3-4-3への切り替えも視野に入れる。すでに練習で取り組み、手応えを得ている。一方で、守備のリスクも伴うため、選手交代や配置のコントロールがポイントとなる。
県新人大会では主力不在の中で準優勝を果たし、控え選手たちの成長も著しい。選手層の厚みが増した今、特にサイドの上下動を担う選手たちには、体力的な負担を見据えたローテーションが組まれている。
頂点まであと一歩。その歩みを確かなものにするには、最後の局面で仕留め切る力が不可欠だ。すべての悔しさを力に変え、県総体で歓喜をつかむ準備は整いつつある。
決定機は多く、得点力アップが課題となる