県高校総体前特集 バスケットボール女子(4)中津北 全国を目指して、逆境を力に変える 【大分県】
2025/04/29
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県高校総体の前哨戦となる南九州四県対抗バスケットボール選手権(南九対抗)の女子県予選は明豊が優勝した。1月の県新人大会を制した大分との2校が優勝候補の筆頭だが、虎視眈々(たんたん)とタイトルを狙うライバル校も力を付けている。県総体を前に実力校の現在地を探った。第4回は逆境の中でも前を向く中津北。
【チームパラメーター】( )は昨年の数値
オフェンス 7(7)
ディフェンス 5(7)
リバウンド 6(5)
シュート 6(8)
スタミナ 5(8)
高さ 6(6)
南九対抗の県予選で中津北は4位に終わり、本戦出場を逃した。だが、その結果に悲観の色はない。むしろ、今こそもう一度自分たちの立ち位置と向き合い、6月の県高校総体に向けて反転攻勢を図る好機と捉えている。
指揮を執る大津留礎監督は現在、大病の治療のため長期入院を余儀なくされている。今回の大会期間中は、一時退院のわずか10日間という限られた時間でチームのもとへ戻ってきた。「明日からまた入院」と話すその表情には、指導の場に立てる喜びと、満足に向き合えないもどかしさが入り混じる。
「見ていて、かわいそうだった」。試合を振り返りながら大津留監督はそう漏らした。練習不足の影響は明らかだった。高校生に「自分たちでやる」という姿勢を期待するには限界がある。思うように鍛えきれず、体力的にも技術的にも差を感じた今大会。しかし、それでも選手たちは懸命に食らいついた。
選手との絆を大事に考える大津留礎監督