県高校総体前特集 バスケットボール女子(3)藤蔭 信じる力が導く、変革と成長の道 【大分県】

2025/04/26
  • 新着
  • 高校総体

 その中で、着実に存在感を増してきたのがポイントガード豊田めい(3年)だ。これまではゲームコントロールに徹する場面が多かったが、今大会では得点力にも磨きをかけた。

「リバウンドが課題だったが、今回はそこを徹底して戦えた。3ポイントも試合で自信を持って打てるようになってきた」と豊田。準決勝では大分と対戦した。第3クオーターまでは接戦に持ち込むも、終盤に相手の得点を止められず、惜しくも敗戦。それでも、かつては苦しんだリバウンド争いやフィジカルでの競り合いにおいても、今大会では互角以上に渡り合った。

 

 犬塚美桜や石崎好美といった新たな得点源が育ってきたことも今大会の収穫だった。特に犬塚は、朝6時からシューティングに取り組み、試合後も夜の門限ギリギリまで練習を続ける努力家だ。平川監督は「やっぱり、そういう選手が結果を出すとベンチも盛り上がるし、チームにいい空気が流れる。だからこそ目立つ選手になれと厳しく言ってきた」と話す。

 

 平川監督の理想とする「堅守速攻」スタイルへと徐々に近づいている。高さのない藤蔭にとって、40分間走り続けるスタミナとハードワークは必要不可欠だ。県高校総体まで残された時間は多くはない。それでも、平川監督と選手たちは「勝てるチーム」を目指して、日々の練習に向き合っている。

 

得点力が増した豊田めい

 

 

(柚野真也)

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ