3年生、夏物語2023 野球 先発完投は投手の醍醐味と示した大分 【大分県】

2023/08/05
  • 高校総体

 夏の大会では、「先発は立候補制」だったと明かした広瀬監督。「自信がない奴に先発マウンドは託せない。投手は俺がやってやるぞという気持ちが必要。そして、最後まで投げ抜くという覚悟が大事」と自ら手を挙げる投手を待った。もちろんブルペンでの調子を確認し、捕手の橋迫凌空(3年)の意見を取り入れながら決断するのだが、先発を志願した投手には「お前が先発なのは当たり前だろ。エースなんだから」と送り出す。

 

 エースと呼ばれて気を悪くする投手はいない。こそばゆいものはあったかもしれないが、石丸は「マウンドに立てば自分が主役と思わせてくれた。自信を持って投げることができた」と話す。橋迫も「投手に気持ちよく投げさせるのが捕手の役割」との監督の意向をくみ取り、それぞれの投手の性格に合わせて配球を組み立て、リードした。

 今の時代、完投不要論はあるが、先発完投は投手の醍醐味だと思わせた大分の投手は輝いていた。

 

投手陣をうまくコントロールした広瀬茂監督

 

 

(柚野真也)

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