県高校総体 バスケットボール男子 残り14秒で逆転した別府溝部学園が3年ぶりのV 【大分県】

2023/06/09
  • 高校総体

第71回大分県高校総体バスケットボール競技

6月5日 ダイハツ九州アリーナ

男子決勝リーグ 別府溝部学園71-66柳ケ浦

 

 決勝リーグで共に2勝し、実力が拮抗(きっこう)する別府溝部学園と柳ケ浦の戦いは、第4クオーター(Q)終盤まで柳ケ浦がリードする展開となった。溝部の鍛え上げた守備力が本領を発揮し始めたのは第3Qだった。ハーフタイムで「油断が相手の得点につながっている。どんな形で抜かれても最後まで追い続けよう」と、キャプテンの大庭涼太郎(3年)を中心に互いを鼓舞した結果、第3Qは相手の得点を9点に抑えた。じわじわと点差を縮め、簡単には崩れない柳ケ浦にどう詰め寄るかを模索しながら、攻守で粘り強く奮闘。第4Q残り50秒で1点差まで詰めた。勝利を呼び込んだのは試合終了まで残り14秒、橋冨蓮斗(同)のスチールからの得点だった。ここで逆転し、一気に点差を広げて全国高校総体(インターハイ)の切符をつかみ取った。

 

 観客席からは柳ケ浦に向けられる声援が圧倒的に多かったが、この状況を予想していた伊藤滋監督は試合前に「どんな状況でも動じるな。何があっても最後は必ず勝てる」と選手たちの気持ちを奮い立たせたという。「けがや体調不良から復帰したばかりの選手も多く、満足な練習ができていなかったから不安もあった」(伊藤監督)と、ほっとした様子で本心を語った。大庭も「ビハインドで前半を折り返したのは想定外。多少の焦りはあった」というが、「この試合に勝つために頑張ってきた。その思いをしっかり持っていたから団結できた」と勝因を振り返った。

 

逆転勝利に貢献した橋冨蓮斗

 

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