４月の南九州四県対抗バスケットボール選手権（南九）の女子県予選で大分が優勝した。2021年のウインターカップ県予選から県内無敗は続く。県高校総体でも大分が優勝候補の筆頭だが、虎視眈々（たんたん）とタイトルを狙うライバル校も力をつけている。県高校総体を前に実力校の現在地を探った。

　第４回は４強越えを目指す大分商業。壁を破るために心身の強さが求められている。

■昨年度の主な成績■

県高校新人大会　４位

ウインターカップ県予選　ベスト４

県高校総体　ベスト４

　２月の県高校新人大会で４強入りし、九州新人大会では各県の第３、第４代表で競うBパートで準決勝に進出した。勢いに乗る大分商業だったが、４月の南九県予選では４強入りしたものの、準決勝で明豊に敗退。３位決定戦でも中津北に惜敗し本戦出場を逃した。いずれの試合も、後半で足が止まる場面があり、力を十分に発揮できないまま試合を終えた。｢県内での実力は４番手、５番手どまり。県総体で勝ち上がるためには課題が山積み｣と秋国二郎監督は厳しい評価をしている。

　１年生の頃から試合に出て経験豊富な副田実咲（３年）を中心に、計算されたセットプレーがチームの得点パターンの一つ。新チームの始動から練習を重ねてきた成果は、これまでの大会で実証済み。県新人大会で、３点シュートで勝利に貢献した藤本紗々（同）は得点源として期待されているが、上位チームとの試合でそのポテンシャルをどれだけ発揮できるかがカギになりそうだ。堅実なプレーでチームを支える吉永満里愛（同）を加えた３人を軸とし、さらにチーム力の底上げを図るために必要なのは、｢走り負けないこと｣(秋国監督)とバスケットボールの原点に立ち返る。

チームを引っ張る副田実咲