県高校総体前特集 サッカー男子(5) 新スタイルに挑戦する大分工業 【大分県】
- 高校総体
5月20日に幕を開けるサッカーの県高校総体。今大会は実力が拮抗(きっこう)し、熱い戦いが繰り広げられそうだ。その中心となるチームはどこか。優勝候補となりそうな高校をピックアップして分析し、主将や主力選手に意気込みを聞いた。
第5回は4月にOB監督が赴任した大分工業。新指揮官と共に新たなスタイルを目指す。
昨年度の主な成績
高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 2位
県高校新人大会 2回戦敗退
全国高校選手権県予選 3回戦敗退
県高校総体 3回戦敗退
代替わりして大幅にメンバーが入れ替わったチームは、試合経験の少なさから県新人大会は初戦敗退に終わった。また、4月には同校OBの伊藤孝義監督が赴任し、過渡期を迎えたチームはスタイルを一新することになった。
これまでは最終ラインから攻撃を組み立ててきたが、新たなスタイルは後方でのパス回しのリスクを回避し、早い段階で大きく前線にパスを入れる。リトリート(前に出過ぎず自陣で守備網を敷く戦術)で、堅いブロックを形成して相手を跳ね返すことから入るリアクションサッカーを目指す。キャプテンの松原巧(3年)は、「これまでと全く違うサッカーになったが、これまでのサッカーの良さを残しながら、求められる攻守の切り替えや球際の強さなどを意識したい」と意欲を示す。
県高校総体に向けて、最終ラインを統率する山岸琥生(同)を核に強固な守備を構築。攻撃では左サイドにスピードがあり、突破力のある柳本龍成と高橋陣の2年生コンビを縦に並べて決定機をつくり出す。無失点の時間をつくり、終盤に切り札となる森桜太朗(同)を投入して、勝機を見いだす堅守速攻を確立したい。チームが一枚岩となって新スタイルに向き合い、コミュニケーションを図りながらチームづくりを進めていくことになる。
堅守速攻を目指す大分工業