県高校総体前特集 バレーボール男子(4) 前向きに明るく勝利を目指す日田林工
2022/05/30
- 高校総体
その成果が現れたのが九総予選。準決勝で大分南に完敗したが、手応えも感じた。河津は「新人戦の後、決定力を上げるためにジャンプやブロックの強化に取り組んできた。それがうまくかみ合った。チーム力は着実に上がっていると思う」と振り返り、「県高校総体の目標は優勝。現時点では、上位チームに比べると技術も、高さも及ばないが、絶対に不可能なことはない」と晴れやかな笑顔で断言する。
その思いは他のチームメートも同じ。レフトの帆足樹(3年)は「苦しくなったときほど声が出る。団結力はどこにも負けない。課題を一つ一つクリアして、総体に臨みたい」、リベロの木森圭祐(同)は「うちのチームは点を取られても、取り返すだけの気持ちの強さがある。今回は上位チームの強さに圧倒されたが、いい経験になった。次に生かしたい」と県高校総体への思いを語った。
この前向きな明るさが日田林工最大の武器なのかもしれない。
4月から指導に当たる三代篤監督は「選手たちがつくってきたチーム。自ら考え、動く自主性が大きな武器になる」と選手たちに信頼を寄せ、情報を共有しつつ静かに見守る。これから少しずつチームづくりにも参加していく予定だ。
高さのない日田林工が目指すのは、拾ってつなぐ粘りのバレー。「うちのチームはみんなが軸」と河津が話すように、全員バレーで頂点を目指す。
全員バレーで決勝リーグ進出を狙う
(甲斐理恵)