県高校総体が３年間の競技生活集大成の場となった舛尾鈴（大分雄城台３年）。女子部員として男子と一緒に楕円球を追った選手だ。今大会はタックルやスクラムなどのコンタクトプレーを除いた「タッチラグビー」になったことから、チームの一員として公式戦に出場することができた。舛尾は「雄城台の一員として最初で最後の試合に出られてうれしかった。悔いなく終えたかと言われれば、勝てなかったので悔しい。でも楽しくプレーできた」と笑顔を見せた。

　小学生の頃からラグビースクールに通っていた舛尾は、中学ではバスケットボール部と兼ねてラグビーを続けていた。高校ではラグビー部のマネージャーとしてチームを支えたが、プレーヤーとしての情熱を抑えることができなかった。自ら志願し、男子と同じ練習メニューをこなした。172㌢の長身でスピードもある。橋本浩一監督は「サイズがあって、懐の深いプレーができる選手」と表し、練習試合ではWTB（ウイング）で起用した。負けず嫌いで、絶対に痛いと言わない。男子に負けないプレーをしていた舛尾は、青あざや打身が絶えなかった。「国体のブロック予選がなくなり、この大会でひと区切りついた。これからのことをゆっくり考えたい」。傷痕が消えた頃には、「プレーヤーを続けるために進学するか、選手をサポートするためにトレーナーを目指すか」答えが出ているはずだ。

負けん気の強いプレーを見せた舛尾鈴