#スポーツのチカラ 県高校総体 バレーボール男子 チームの底上げを図った大分工業
2020/08/20
- 高校総体
今年は大分工業にとって古豪復活の年になるはずだった。2月の県高校新人大会で5年ぶりの栄冠をつかみ、県高校総体、全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)県予選で勝利し、その先にある全国の舞台を見据えていた。
それだけに新型コロナウィルスの感染拡大による全国大会中止のショックは大きかったが、切り替えは早かった。「一番華やかな春の高校バレーに向けて頑張ろうと声を掛けた」(江崎裕之監督)。その思いに応えるように、選手たちは部活動休止中も自主練習に励み、ひと回り大きく、引き締まった体を手に入れた。部活動休止前に身体測定した数値をほとんどの選手が越えてきたという。それは選手たちの“本気”の表れでもあった。
リーグ戦2試合のみという特殊な形で開催された県高校総体。大分工業は部員全員を4チームに分け、セットごとに交代する“全員出場”にこだわった。「勝ちたいという欲はあったが、春の高校バレー県予選に向け、全員の力の底上げが必要だと思った。高校生はどこでどう伸びるか分からない。試合でグッと伸びる選手もいる。全員に経験させたかった」(江崎監督)
1試合目は楊志館と対戦し、高校からバレーを始めたという1年生も出場。1セット目を落とすなどあわやという場面もあったがチームに焦りはなかった。勢いも明るさも失われることなく、(部内の)チームを交代し、2セット目、3セット目を奪取して勝利をつかんだ。
粘り強くつなぐバレーを目指す大分工業