全国高校総体の目標

一戦必勝で頂点目指す

　全国高校総体女子サッカーが明日から始まる。全九州高校大会で強豪・神村学園（鹿児島）にＰＫ戦の末に敗れた柳ケ浦だが、本大会の出場権を決めた。キャプテンの山村あずき（３年）は「優勝が目標だったので満足はしていない」と全国舞台での活躍を誓う。

　全国高校総体の初戦は優勝候補の藤枝順心（静岡）と対戦する。世代別の日本代表を複数人擁する強豪だ。一人一人の技術が高く、パスをつないで試合を組み立てる。林和志監督は勝算のある試合と語る。「主導権を握られるだろうが勝てないわけではない。粘り強く守って、チャンスは少ないとは思うがショートカウンターで得点したい。サッカーのスタイルとしては相性がいいと思っている。１－０で勝てばいい」

　実際に全九州高校大会では、初戦の東海大福岡、準決勝の鎮西学院（長崎）と格上相手に１－０の接戦を制した。ＧＫ山村を中心とした堅守をベースに、運動量豊富な中盤が「いい形でボールを奪い攻撃につなげる」（林監督）。仕上げは加藤明星（２年）ら前線の選手。攻撃のアイデアを創造でき、多彩な攻撃でゴールを奪う。決勝の神村学園戦では20本のシュートを放っており、林監督は「攻守ともに仕上がりはいい。どんな形でも初戦を突破すれば、一気に頂点を目指せる」と手応えを感じずにはいられない。

　山村は「どんな状況でも乗り越える。後ろから声を掛け、自分のセーブで守り抜きたい」と話し、ワンチャンスでの得点が期待される加藤は「九州大会で、ドリブルや相手を背負ってからのプレーが通用した。いいイメージで試合に臨める」と気負いはない。“１－０の美学”で、まずは初戦突破を目指す。

集中した守備で初戦突破を狙う