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カヌー少年男子 高田高校の実力派がチーム大分の得点源となる

カヌー少年男子 高田高校の実力派がチーム大分の得点源となる

 小学生の頃からパドルで水面をかき、練習場となる真玉B&G海洋センターを何千回、何万回と往復した。カヌーに費やした時間は限りない。高田高校の米光陸と岩永紘明の3年生2人は、高校最後の国内大会となる茨城国体に県代表の少年男子として出場する。

 

 中学、高校と国際大会を経験し、全国大会では数々のメダルを獲得した米光に課せられたミッションは、出場するカナディアンシングルの200㍍、500㍍でのW優勝だ。米光自身も承知だ。「高校3年間の集大成として力を出し切りたい。ここで負けたら意味がない。勝って終わりたい」。自他共に認める、超が付くほどの負けず嫌い。トップでゴールすることしか考えていない。

 

 鳴り物入りで高校に入学した米光だが、中学生と高校生の体力、筋力の違いに戸惑った。米光は「すぐにトップになれると思ったが甘かった」と体作りを一からやり直した。高木宏通監督は「以前はガムシャラにこいでいたが、体力、筋力がつき、テクニックも備わったことで効率よくこげるようになった。研究熱心で、勝つために何をすればいいのか自分で考えることができる。負けるのが怖いから練習する。だから誰よりも強い」と、積み重ねた日々の練習が米光を強くしたと語る。また、「冷静に自信を持ってレースに臨めば結果はついてくる」と太鼓判を押す。

カナディアンシングルで2種目優勝を目指す米光陸

 

 カナディアンペアに出場する岩永は、荒金透音(大分舞鶴3年)と組む。普段は一緒に練習することはできないが、週末の合同練習で息を合わせてきた。高木監督は岩永を「頭で理解したことを体現できる選手。ペアを組む相手に合わせて自分のこぎ方を変えることができ、力を引き出すのがうまい」と表す。

 

 艇の後ろに座り、冷静にレース展開を読み、的確な指示と動作で操作する。茨城国体では荒金がエンジンとなり、岩永がコントロール装置の役割を担う。目指すはもちろん優勝。岩永は「もう一段階自分の(こぐ)回転数を上げればスタートから飛び出せる。最後は心を折らさずにこぎ続けるだけ」と気を引き締めた。

 

 昨年の福井国体では、カヌーは入賞ラッシュでチーム大分の得点源となった。今年も最高の結果をもたらすはずだ。

カナディアンペアに出場する岩永紘明

 

(柚野真也)