全国高校選抜大会 自転車 男子1000メートルタイムトライアル優勝 自分との戦いを制した小岩虎ノ介(別府翔青3年) 【大分県】
2025/04/08
- 春の全国大会
小岩には目指す背中がある。競輪選手として活躍する父の存在だ。「父がいたから自転車を始めた。自分もいつか、ああなりたい」。父から技術的なアドバイスは少ない。それでも、小岩はその背中に向かって、一歩ずつ確実に歩みを進めている。
次なる目標は全国高校総体での優勝。そして「1分4秒台」への記録更新だ。そのために体づくりにも余念がない。現在は体重66キロだが、「70キロまで増やしてパワーをつけたい」と語り、フィジカル面の強化にも明確なビジョンを持つ。フォームやセッティングの見直しにも意欲的で、「現状維持で終わりたくない」という言葉に覚悟が見て取れる。
日本一のタイトルを取ったことで見える景色は変わった。「応援してくれる人たちに恩返しできたことが一番うれしい」。だが、重圧は意識せず、あくまでも「自分との勝負」として自己ベストを目指す。そのシンプルな姿勢が、小岩をまた一段高みへと導く。
全国高校総体でもう一度、日本一を目指す
(柚野真也)