ピックアッププレーヤー ソフトテニス男子 エースとして自覚が芽生えた山田卓弥(大分2年) 【大分県】
2025/03/28
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全国高校選抜大会の男子団体戦に出場する大分の2年生・山田卓弥。静かな闘志を胸に秘めたこの選手は、今、確実にチームの中心へと成長を遂げつつある。
ソフトテニスを始めたのは小学4年生の頃。きっかけはチームメートである坂口竣亮(2年)の誘いだった。ラケットを握ったその日から、軟らかいボールが描く独特の軌道、瞬時の判断力を求められる多彩な戦術、そしてポイントを奪った瞬間の快感に夢中になった。硬式テニスにはないプレーの幅に、山田はたちまち魅了された。
しかし中学時代、山田は「一度ラケットを置こう」と考えていたという。「やめようかと悩んでいたとき、平原(滉太郎)監督に『うちに来ないか』と声をかけてもらった。それが大きかった」と振り返る。小・中学校では県大会で好成績を収めていたが、九州や全国といったより高いステージでは結果を残せていなかった。その悔しさが「もっと上を目指したい」という強い意志を芽生えさせた。
山田のプレーは、巧みなポジショニングと後衛との距離感の取り方にセンスが光る。理屈ではなく感覚でプレーするスタイルで、教わらずともやってのける器用さがある。平原監督は「1年生の頃からチームの中心になる存在として見ていた。レギュラー組に同行させ、経験を積ませてきた」と信頼を寄せる。
理屈ではなく感覚でプレーを理解できる山田卓弥