ピックアッププレーヤー ソフトテニス女子 純粋な思いを力とする片山伊織(明豊1年) 【大分県】

2025/03/27
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  • 春の全国大会

 長崎県出身。1年生ながらエースとしてチームをけん引する明豊の片山伊織がソフトテニスを始めたのは5歳。「みんなで練習を頑張り、勝った喜びを分かち合えるのが楽しい」とすぐに魅了された。ソフトテニスが大好きだという片山だが、実は中学でやめるつもりだったという。「高校では勉強を頑張ろうと思っていた。でも、最後の全中(全国中学校体育大会)で結果が出せず、こんな終わり方は嫌だと思った」

 生来の負けず嫌い。「続けるなら強い高校に行きたい」と親元を離れ、明豊に入学。明るく元気なムードメーカーとしてチームに溶け込み、先輩や同級生に刺激を受けながら練習に励んだ。毎日が楽しくてたまらなかったという。

 

 しかし、昨夏の県高校総体、九州大会の個人戦で当時のエース(3年生)と組んで優勝してから少しずつプレッシャーを感じるようになった。「強い先輩と組んだから勝てたんだと思われたくなかった。いつの間にか絶対勝たないといけないと感じるようになり、テニスを楽しめなくなった」。気持ちが先走り、12月の九州高校新人大会の個人戦はベスト16で敗退。どうすればいいのか、何をすればいいのか。思い悩む時期が続いたが、家族や先輩、同級生と話す中で自らを分析し、「燃え上がるような闘志で結果を追い求めるより、純粋に楽しむことが強さにつながるタイプ」と気づく。苦しんだ時間は精神的成長を促し、殻を破るきっかけとなった。

 

エースとして活躍する片山伊織

 

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