全国選抜のメンバーは、日々の練習や練習試合の結果を見て選考される。宇野監督は「試合に出場するのは７人だが、登録メンバーは９人。残る２人をうまく活用しながら、その時の調子が良い選手を起用する。相手によって戦術を変えることもある」と柔軟なチーム運営を明かす。

　大分舞鶴の勝ちパターンは、シングルス陣が確実に勝利を収め、ダブルスでキャプテン安藤が勝負を決める展開である。トーナメントでは連戦が続くため、疲労の蓄積が最大の課題となる。宇野監督は「無駄なポイントを失わず、勝てる試合はスムーズに勝ち切ることが重要。疲労が溜まると本当に力を発揮したい時に出せなくなる」と選手たちに伝えている。

　昨夏の全国高校総体（インターハイ）では、シングルスで松永朔太郎（卒業）が日本一、渡辺脩真（卒業）が３位という輝かしい成績を残した。彼らの活躍を間近で見てきた現チームの選手たちは、「自分たちもやるんだ」という強い思いを胸に抱いている。宇野監督は「本番はインターハイだと思うが、この全国選抜でも少しでも上を目指したい。ここ３年は団体戦でベスト８以上に進めていない。だからこそ、まずはそこを突破し、『自分たちならできる』という自信を選手に持たせてあげたい」と語る。

　全国の舞台で大分舞鶴はどこまで勝ち上がれるのか。九州王者の誇りを胸に、日本一への挑戦が始まる。

日本一を目指す大分舞鶴

（柚野真也）