優勝の立役者となったのは１年生の渡辺愛菜だ。決勝リーグ３試合全てで１本勝ちを収めた。出順変更によって、思い切りの良い攻めを見せ、チームに勢いをもたらした。その姿に刺激を受けた他のメンバーも、それぞれの役割を理解し、試合の流れに応じて柔軟に戦い抜いた。副将の中元、大将の大前瑶華（２年）へとつなぐ「勝利の方程式」は、まさに盤石。明豊は確実にポイントを積み上げていった。

　中元は、「明豊の強みは何といっても他校と比べて経験値が豊富なところだと思う。それが今回の試合でも大きなアドバンテージになった」と語る。昨年の日本一の経験を生かし、どんなピンチの場面でも冷静さを失わない。その場での判断力と勝負強さを遺憾なく発揮した。岩本監督は「選手たちが一致団結し、それぞれが役割を全うしてくれたおかげで、計画通りの結果を出せた。本番がますます楽しみだ」と期待を寄せる。

　経験値とチームワークを武器に、全国選抜大会連覇を目指す。挑戦はまだ始まったばかりだが、再び全国の舞台で輝きを放つ日が待ち遠しい。

４年連続４回目の優勝となった明豊

（柚野真也）