全国高校剣道選抜県予選特集 男子(3)佐伯鶴城 独自の練習法で全国選抜出場目指す 【大分県】

2025/01/13
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  • 春の全国大会

 しかし、その道のりは決して平坦ではない。目の前には大きな壁として君臨する明豊の存在がある。「明豊は頭一つ、二つ抜けている」と泉監督は認めるが、試合ごとに確実に差が縮まっているという手応えもある。「重要なのは明確な目標を持ち、それに向けて本気で努力すること。本気になれば、無理だと思ったことも越えられる瞬間が来る。そのためには、楽な方に流れず、自分を律することが必要だ」と語る泉監督。選手たちは監督の言葉を胸に刻み、自主性を重んじた練習に励んでいる。それぞれが課題を見つけ、個別のトレーニングメニューを組む。自ら考え、動くことで身に付く力は本物だ。

 

 特筆すべきは、泉監督が発案したユニークなトレーニング「亀仙人プロジェクト」だ。選手たちは10kg以上の重りを亀の甲羅のように背負い、日常生活を送る。このトレーニングは、学校生活や食事の時間すら鍛錬の一部に変えるという大胆なもの。「時間を無駄にしないために考えた方法だが、確実に成果が出てきている」と泉監督は自信を見せる。

 

 目標は全国選抜出場。泉は「このチームで全国に行きたい。そのために、一人一人目標を持って練習に取り組み、全体の力を高める必要がある。キャプテンとして手を抜いている人がいたら声をかけ、チームのためになることはなんでもしたい」と厳しさを持ってメンバーと向き合っている。最低でも2位を目指し、全力を尽くす覚悟だ。

 

全国選抜出場が目標となる

 

 

(甲斐理恵)

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