ハンドボール女子 大分 九州大会中止となっても目指すは日本一
- 春の全国大会
新型コロナウイルスの感染拡大の影響でハンドボールの全国高校選抜大会九州地区予選が中止、各県1位の高校が全国出場権を手にすることが決まった。県予選で優勝した大分の滝元泰昭監督は「昨年からいろいろなことが続いたが、選手は受け入れ、次の目標に向かって準備するメンタルは鍛えられた。選手は九州大会で試合をしたかっただろうけど、全国大会に向けて気持ちを切り替えたい」と話した。
昨年8月から新チームが始動した。1つ上の学年が主力の時から試合に出ていた、攻撃のポジションの3人を核にチーム作りは順調だ。滝元監督は「経験の積んだ選手が引っ張ってくれている。例年になく攻撃的で、高い要求に応えてくれている」と手応えを感じている。一人一人の攻撃力が高く、守備を固められても二の手、三の手と流動的な攻撃を見せる。ポストに当て、守備が下がれば迷うことなくミドルシュートを放つ。キャプテンの吉積亜美(2年)は「前に相手がいなければミドルを打つように、全体として共通のイメージがある」と話す。
今年の大分の特徴の一つが、このミドルシュート。吉積が試合をコントロール、パスを散らし、後藤真子や山口映ら2年生が長い距離からゴールを重ねる。昨年11月の県高校新人大会、12月の全国高校選抜大会九州地区予選の県予選では、先発メンバーを固定せずに1、2年生を混ぜてポジションの適正やコンビネーションの相性を見極めながら調整したが、その中でもミドルレンジからの“飛び道具”は有効だった。
もちろんこれまでチームが築いた堅守の強化にも力が入る。「攻守のバランスが取れてこそ全国の上位を狙えるチームになる。今は攻撃がうまくいっているが、ウチのチームは守備が基本」と滝元監督。3月の全国高校選抜大会では、3年ぶりの日本一が目標となる。
気持ちを切り替え、全国大会に照準を合わせる大分の選手たち