春の高校バレー県予選・女子 東龍が貫禄の19連覇! 勝因は3年生の団結力にあった
- 冬の全国大会
日本一を目指す東九州龍谷(東龍)の盤石の強さは揺るがなかった。大分商業も組織的な粘り強い守備で健闘したが、東龍の完成度の高いバレーはまるで動じない。力の差を見せつけ、無敵の女王が栄冠を勝ち取った。
全国高校総体、国体で3位となった東龍だが、全日本高校選手権大会(春の高校バレー)県代表決定戦でも1セットも落とさない危なげない戦いぶりだった。決勝では大分商業に3−0で完勝し、19年連続34回目の優勝に輝いた。
第1セット序盤こそ、大分商業の粘り強いレシーブに手を焼いていた。東龍の相原昇監督は「相手に攻撃を絞らせないようにした」とセッターの園田風音(3年)に指示を送る。試合中盤からサイド、センターにトスを振り、オープン、クイック、時間差を織り交ぜるようになると、徐々に攻撃に迫力が生まれてくる。「今日は点を取ることだけを考えた」という平山詩嫣(3年)は、これまでチームをまとめるキャプテンとしてバランスを考えていたが、得意の速攻で確実にポイントを重ね、リードを広げた。
「試合の入り方は良かったが、レセプション(サーブレシーブ)が崩れ、攻撃が単調になった」と大分商業の森栄一郎監督。準決勝の臼杵戦は第3セットまでもつれる熱戦になり、「あの試合を終えて決勝戦は一気に盛り上がることを期待していたが、逆に燃え尽きた感じがあった」。蓄積された疲労だけではなく、気持ちの部分で東龍を上回ることができなかった。第2セット以降はライトの後藤菜摘(3年)、レフトの高城優亜(2年)が両サイドから攻撃を仕掛けたが、及ばなかった。
個々の能力だけではなく、勝負どころでの決定力や状況に応じた修正力など、さまざまな面で相手を上回った東龍が、貫禄の勝利で春の高校バレーの出場権を射止めた。相原監督は「春の高校バレーに向けて完成形に近づいている。日本一を狙いたい」と手応えを口にした。
19年連続34回目の優勝となった東龍