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臼杵高校 逆境をバネに高いモチベーションで集中力増す

臼杵高校 逆境をバネに高いモチベーションで集中力増す

バレーボール女子 春の高校バレー県予選(2)

 

 全日本高校選手権大会(春の高校バレー)の女子特集2回目は臼杵。主力にけが人が多く、満身創痍だが、結束力で勝ち上がる覚悟だ。

 

 今年はけがに泣いた1年だった。4月に行われた全九州バレーボール総合選手権大会県予選会(全九州県予選会)は主力の大半がけがで欠場。1、2年生の活躍で準優勝を手にしたものの、続く6月の県高校総体では復帰メンバーの調整が間に合わず4位に終わった。辻郁徳監督は「主力の状態を考えれば、県高校総体の結果は想定内」と話し、11月の春の高校バレー県予選に照準を合わせていた。

 

 しかし、ここに来て左右両エースなど、再び主力メンバーがけがに見舞われている。チームは急遽守備主体に切り替え、態勢を立て直している真っ最中だ。

 不安材料は多いが、選手に悲壮感はない。守備主体となったチームを支えるリベロの疋田美晴(2年)は、「大分商業を倒して3年生と一緒に(決勝の舞台となる)センターコートに立つ」と強い瞳で断言する。副キャプテンでライトの山崎成実(3年)も「2年間、大分商業に負けて決勝進出を逃している。今年こそは勝つ」と強気だ。全九州県予選会から成長を続ける1年生の存在も頼もしい。エース候補として期待されるセンターの河野夏希をはじめ、オールラウンダーとしてプレーできる金子沙耶、幸美聡らの活躍に期待がかかる。「突出した選手はいないが、言い換えれば誰でも使うことができる。それが強み」と辻監督。

 

 練習ではけがでコートに入れない選手も必死に声を出し仲間を鼓舞する姿が印象的。4人の3年生にとって最後となる春の高校バレー県予選に向け、チームは気持ちを一つに、しっかりとまとまりつつある。

 

チーム一丸となって勝利を目指す

 

 攻撃の主力にけが人を多く抱え、今大会は守備に力点を置く。身長の低い選手が多い臼杵は、ブロックの上からスパイクを打ち込まれる確率も高い。「どんなボールでも拾えるように」と、対戦チームやプレーを分析、さまざまな場面を想定した練習を行なっている。副キャプテンの山崎も「小さいけど、粘り強い守備を見てほしい」と話す。辻監督曰く「レシーブは8割が気迫」。精神状態が大きく影響するため、試合当日までに選手それぞれがモチベーションをしっかり上げていくことも課題となる。

 想定外のことが起きてもキャプテンの川野芽生(3年)を中心にまとまるチームは決して悪い状態ではない。けがという逆境をバネに、気迫のこもったプレーを期待したい。

 

アタック力

★★★★★★☆☆☆☆6

ブロック力

★★★★★☆☆☆☆☆5

サーブ力

★★★★★★★☆☆☆7

サーブレシーブ力

★★★★★★★★☆☆8

セッター

★★★★★★★★☆☆8

高さ

★★★★★☆☆☆☆☆5

経験

★★★★★★★☆☆☆7

 

 

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春の高校バレー県予選 ①東九州龍谷高校

(甲斐理恵)