東九州龍谷高校 盤石の女王に死角なし
- 冬の全国大会
バレーボール女子 春の高校バレー県予選(1)
高校バレーボールの祭典「全日本高校選手権大会(春の高校バレー)」への出場権を懸けた県代表決定戦が、いよいよ幕を開ける。女子は全国高校総体(インターハイ)3位、単独校で出場した国体で3位となった東九州龍谷(東龍)が19連覇を達成するのか。それとも臼杵、大分商業、国東が包囲網を築き、行く手を阻むのか。女王・東龍と3強の仕上がりに迫る。(4回続き)
インターハイ、国体で3位となったが、「悔しさで泣く選手を見て、日本一を取らせたいと思った」と相原昇監督。これまで幾度となく全国大会で優勝した経験を持つ名将は、目標の日本一に及ばなかった悔しさを晴らすためのプランをすでに描いている。「スピード、テクニック、キレ、判断力の4要素を組み合わせれば無限の力になる」と、今大会は春の高校バレーの出場権の獲得はもちろん、選手の特徴と組み合わせを考える場となる。
例えば、高速トスワークを持ち味とするセッターの園田風音とライト攻撃を生かしたコンビバレーを成熟させた合屋咲希、国体でスパイク時のコースを打ち分ける判断力が増した梅津憂理、「冷静で勝負強く、技術が高い東龍史上No.1のセンター」と相原監督が賞賛する平山詩嫣の3年生4人を軸にローテーションを構成する考えだ。パワーのある荒木彩花(2年)、1年生にしてエースと期待される室岡莉乃ら、各ポジションに擁するタレントを適材適所に配置し、相乗効果を狙う。
昨年から主力としてコートに立つ3年生4人は、国体から帰って話し合いの場を設けた。性格も趣味も異なる4人はぶつかり合うこともあったが、「このチームでバレーをする最後の大会。悔いなく高校バレーを終わらせるために、もう一度日本一を味わいたい。これまでの3年間の思いを共有した」(平山)。3年生が一枚岩となり、昨年築き上げたベースが残っている。「昨年の(春の高校バレーで)準優勝したときよりいい」(相原監督)と、死角は見当たらない。
機械を用いて強打対策を練る