冬の主役たち 弓道男子 切磋琢磨するライバルの挑戦(宇佐) 【大分県】

2024/12/18
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 一方、鳴海は中学まで野球部に所属し、捕手を務めていた。キャッチャーの経験で鍛えられた体幹は、射形の安定感につながっている。「体幹には自信があるので、崩れにくい射ができる」。鳴海は自分の強みをしっかりと理解している。そして、池辺の動きを観察し、良いと感じた点は自分の射に取り入れるという研究熱心さも持ち合わせる。調子が悪い時も冷静に修正し、次の一射に臨む姿は、鳴海の精神的なタフさを物語っている。

 

 そんな二人のライバル関係は、チーム全体にも良い影響を与えている。互いに競い合いながら高め合う姿に刺激を受け、他の部員たちも日々の練習に真剣に取り組むようになった。池辺は「ライバルだからこそ負けられない」とトップランナーのプライドを見せ、鳴海も「追いつき、追い越したい。その結果が個人でも団体でも形になればいい」と力強く語る。

 

 全国選抜では、二人はライバルであり、同時にチームメートでもある。それぞれが最高の射を追求しながら、目指すは「日本一」。互いに高め合い、積み上げてきた努力のすべてをぶつける舞台が、もうすぐ始まる。

 

 

 互いに実力を認め合う友達でもある

 

 

(柚野真也)

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