冬の主役たち 弓道男子 切磋琢磨するライバルの挑戦(宇佐) 【大分県】
2024/12/18
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全国高校弓道選抜大会に、団体と個人の2種目で出場する池辺航至(2年)と鳴海和真(同)。ともに高校入学を機に弓道を始め、互いを「ライバル」と意識しながら成長してきた二人は、今やチームの中心選手となっている。
池辺は1年生の頃からレギュラーとして試合に出場するほどの実力を持つ。その裏には、地道な努力がある。毎日黙々と的に向かい、集中力を切らさず練習を重ねる姿は、他の部員にとっても刺激的だ。「あいつがあそこまでやるなら、俺も負けられない」と、奮い立たせられているのが鳴海だ。池辺に対抗意識を燃やす鳴海は、「あいつより多く矢を射る」と自分自身に言い聞かせ、黙々と弓を引き続ける。二人の競い合う姿は、弓道場に静かな熱気を生み出している。
池辺の弓道は、冷静沈着そのものだ。感情を表に出すことはほとんどなく、気持ちの浮き沈みも少ない。市口博義監督は「学校生活でも落ち着きがあり、弓道への向き合い方も真摯(しんし)。向上心が高く、信頼できる選手だ」と絶賛する。6月の県高校総体では2年生ながら個人優勝を果たし、全国高校総体でも決勝に進出した。その実績を胸に、池辺は「個人、団体で日本一になる」と大舞台での高い目標を掲げる。
ライバルとして切磋(せっさ)琢磨する鳴海和真(写真左)、池辺航至