臼杵高校 2度の九州大会の経験を経て飛躍へ

2017/10/21
  • 冬の全国大会

バレーボール女子 春高バレー県予選(2)

 

 今年は2月の全九州選抜高等学校バレーボール大会にはじまり、9月には天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会九州ブロックラウンドに出場するなど結果を残した。辻郁徳監督は、「チームにこれといった長所がない。まだまだ選手のキャリアアップを図る必要がある」と厳しく評価をするが、九州大会に2度出場した成功体験は選手の自信となっている。また、長所がないというのは言い換えれば短所もないということ。

 

 臼杵の立ち位置は、今夏のインターハイに優勝した絶対王者の東九州龍谷高校、JOCジュニアオリンピックに県選抜として出場した選手が多く揃う大分商業に次ぐ3番手だ。平均身長も上位2チームに比べ低いが、“機動力と変化”で食らい付く。県高校総体後は選手それぞれの守備範囲を広げることに力点を置き、相手の攻撃を見極め陣形を整える戦術を徹底した。攻撃においては高さに対抗するために、移動幅をつけたブロード攻撃の精度を高めた。ひと夏を越し、辻監督は「レシーブが上がるようになり、粘り強くつなげるようになった。相手のスパイクやブロックを動かせるようになった」と選手の成長を実感している。

 

 チームの核となるのは、大きな声で仲間を元気づけ、チームを引っ張るキャプテン相馬千尋。スピード、テクニックがあり、攻守の要となる矢野ゆきのなど3年生たち。最後の公式戦の場に立つ彼女たちの集中力は高く、辻監督は「点差を離されず(各セット)18点までシーソーゲームが続けば、相手は焦り一気に勝機が近づく」と根気強く戦うことを説く。練習から対戦相手の選手名を挙げ、「○○のクイックに対しブロックの位置はそれでいいのか!」「膝が伸びていたら△○の攻撃は拾えないぞ!」と士気を高める。また、少しでも緊張感に欠けた選手がいるとコートから外すなど練習中から緊張感を持たせ、決戦に向けて万全の状態で挑む。

 

「全てのプレーは理論から」と語る辻監督

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