全国高校ラグビー大会県予選  連覇の大分東明が劇的勝利

2020/11/12
  • 冬の全国大会

 後半は開始1分で舞鶴にトライを決められ点差は広がったが、東明に焦りはなかった。ハーフタイムに「楽しいか?基本に立ち戻ろう」という白田監督の言葉を受け、いつも通り…とはいかないまでも“自分たちらしい”テンポを取り戻し、疲れを見せないフィジー人留学生のセコナイヤ・ブル(3年)やジョアぺ・ナホ(3年)も見せ場をつくった。後半6分、9分の連続トライで逆転に成功するとさらに勢いづいた。

 

 しかし、勝負は最後までわからなかった。26分に鬼気迫る舞鶴がトライを決め再逆転。舞鶴ベンチが沸いたが、東明は「自分たちの形で押せていた」(宮川博登・3年)と冷静だった。後半30分、ゴール前でペナルティを誘い、入れば優勝、外せば負けが濃厚という緊迫した空気の中、伊達壮次郎(3年)が見事ペナルティキックに成功。ノーサイド間際の劇的な幕切れに、東明フィフティーンの雄たけびが会場に響いた。

 

 試合後、白田監督は序盤の試合運びやラインアウトの成功率の低さを指摘し、「目指すラグビーに対して30点」と採点したが、最後まで諦めず戦い抜いた選手たちをたたえた。キャプテンの宮川は「舞鶴のプレッシャーが予想以上だった。自分たちのラグビーができなかった」と反省を口にしつつも、「この接戦を勝ち切った経験が全国で生きると思う」と前を見据えた。

 全国での目標はベスト8。東明のモットーであるエンジョイラグビーの精神を胸に、躍進を誓う。

 

全国ではベスト8を目指す

 

 

(甲斐理恵)

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ