春の高校バレー 東龍の小さなエース室岡莉乃が大きく成長

2020/01/10
  • 冬の全国大会

 「勝負どころでトスが集まるようになり、決めなければいけない思いは強くなった。今年のチームは1年生が(コートに立つことが)多いので引っ張っていかなければいけない」と話す言葉の端々にエースとしての自覚を感じる。「昨年は先輩たちについていくだけで良かったが今は違う。緊張すると視野が狭くなるので、コート上ではみんなに声を掛けるようにしているし、小まめに(守る)スペースを確認している」

 

 良くも悪くもマイペースで、自分のプレーに徹することだけを考えていた室岡だったが、今大会は後輩の肩をポンと叩き、リラックスできるように笑顔で話し掛ける場面を見る。「昨年、キャプテンの平山(詩嫣、久光製薬)さんが緊張していた私の手を握って『大丈夫だから』と言ってくれた一言で気持ちが楽になった」。精神的支柱と呼ばれるには、まだまだ経験が必要だが、大エースへの道を着実に歩んでいる。東龍史上、最も小さなエースが8年ぶりの日本一に向けて調子を上げている。まだまだこんなもんじゃないよね?の問いにコクリと頷き、「頑張ります!」と答えた笑顔に大仕事をやってのけそうな雰囲気が漂っていた。

 

積極的にコミュニケーションを図る室岡莉乃

 

 

(柚野真也)

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