全国高校サッカー選手権大会特集① 攻撃陣が好調の大分上野丘
- 冬の全国大会
激闘の秋がやってくる―。10月19日から高校サッカー最高峰の大会となる全国高校サッカー選手権大会への出場権を争う県予選が始まる。昨年は大分が2年ぶりに頂点に駆け上がったが、今年も優勝候補筆頭として連覇を狙う。対抗するのは昨年の決勝戦で敗れた柳ケ浦、県新人戦準優勝の大分工業などの名が並ぶ。ここではシード校を中心に注目校に迫る。第1回は大分上野丘。
今年も今大会まで残った3年生は少ないが、チームの屋台骨となることは間違いない。GKの渡辺直於、CB尾崎司、MF田原慎太郎がセンターラインを固める。9月の連休は宮崎遠征で強豪校と対戦し、攻撃陣が爆発し快勝した。岩坂浩行コーチは「内容も結果もよく勝ち癖ができた。順調に仕上がっている」と手応えを感じずにはいられなかった。
好調な攻撃陣を引っ張るのは田原。足元の技術が高く、キープ力があり、DFとボランチの間のギャップでボールを持てば、かなりの高い確率でゴールに直結する仕事をする。「アイツがどれだけボールに絡むことができるかがポイントになる」と岩坂コーチ。
課題は、相手に脅威を与える田原にどうボールを供給するかだ。けが人や他のポジションとのバランスなどの問題はあるが、キャプテンの小野泰輝(2年)を中盤の底に据えることができれば問題は解決できる。小野は最終ラインからボールを引き出すことができ、そこからサイドや前線にパスを散らすことができる。田原とのホットラインを形成できれば脅威となりそうだ。
今大会は第8シードであるが、同じブロックに大分東明、臼杵と気の抜けない相手との対戦が見込まれる。順当に勝ち上がれば、最初の山場は準々決勝での大分戦。守備を固めて相手の長所を消すのか、田原を中心に打ち合いを演じるのか見ものだ。
守備の砦となる渡辺直於