ヴェルスパ大分 開幕3試合総括 中央のバランス統制がカギ 【大分県】

2024/03/26
  • ヴェルスパ大分

 今後の判断材料となりそうなのが、第3節のHondaFC戦だ。この試合は雨でピッチコンディションが悪く、いつものような後方からの攻撃の組み立てや、ボールを保持する時間が少なかった。ただ、MF中野匠が今季初めてトップ下に入ると、福満、MF瓜生昂勢との中盤の3人が、絶妙のポジショニングとバランスで距離感を保った。前線と最終ラインが間延びせずに、相手のロングボールのこぼれ球を回収できる回数が明らかに増えた。そこから、パスの出し手となる福満、瓜生がボールを受ける回数が増え、サイドの選手を交えた攻撃パターンを見出した。

 

 瓜生は「(中盤の3選手が)互いを見ながら『次はどんなプレーがしたいのか』と考えているので、流動的になるし、相手にとってはマークしづらいと思う」と手応えを口にする。シュート数も決定機の数も、試合を重ねるごとに増えている。異なるタイプの選手がそろうFW陣は、全員結果を出せていないが、パスの受け手としてタイミングが合ってきた。あとは選手間でディテールを突き詰めながら、精度を高めたい。

 

中盤の瓜生昂勢(左)と福満隆貴が浮上のカギを握る

 

 

(七蔵司) 

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